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無垢フローリングの長所と短所にはどんなものがある?

床材について 2025.3.28

無垢フローリングとは、天然木を一枚板で加工した床材のことを指します。合板フローリングとはまた違った風合いや魅力のある無垢フローリングですが、一体どんな長所があるのでしょうか?
また「無垢フローリングはやめた方がいい?」と考えている方向けに、短所やメンテナンス方法についても解説します。

無垢フローリングの長所と魅力

無垢材のフリーリングが床に貼られる前の様子 自然木 無垢の木目 北欧の森

無垢フローリングとは天然木を切り出して作られる1枚板の床材で「単層フローリング」と呼ばれることもあります。無垢フローリングは、天然木ならではの風合いや香りに加えて、経年変化が楽しめたり、夏でも快適に過ごせたりといった魅力があります。

足触りがあたたかく冬でも快適

無垢フローリングは天然の木材から作られていることから、足触りが柔らかいのが特徴です。柔らかい木は細胞の中に空気を多く含むことから、ヒヤッとした冷たさを感じにくくなります。

調湿性で湿度の高い季節もサラサラの心地よさ

無垢フローリングのもう一つの魅力が、夏や梅雨などの湿度が高い時期でも嫌なベタつきを感じにくい点にあります。

天然木を切り出して加工されている無垢フローリングは、表面に小さな気孔があり空気中の水分を吸収したり放出したりする吸放湿性がある素材です。そのため、湿度の高い夏には湿気を無垢フローリングが吸い込んでくれて、素足で歩いてもさらりとした肌触りでベタつきを感じず、ストレスフリーで生活できます。

経年変化で深まる味わい

無垢フローリングは使い続ける中で少しずつ色合いや風合い、木目の出方などが変化していきます。完成したばかりの真新しい空間もとても素敵ですが、長い年月をかけてその空間らしさを作り出せるのは、無垢フローリングならではです。

経年変化による色の変わり方は木の種類によって異なります。たとえばメープル材の無垢フローリングは木材に油分が多く含まれていることから、長い年月をかけて少しずつ飴色に変化していきます。

樹種ごとに異なる色合いや風合いを楽しめる

無垢フローリングは、木の種類によって色合いや木そのものの柔らかさが変わります。そのため、フローリングを選ぶ際には、お部屋の雰囲気や過ごし方によって、好みの木を選ぶ楽しさがあります。

たとえばシラカバはきめ細かい木目が特徴ですし、ロシアレッドパインは年輪幅が狭くとても美しい木目を楽しめます。

無垢フローリングの短所と弱点

無垢フローリング 自然な木目と柔らかさのある単層フローリング 北欧の森

魅力の多い無垢フローリングですが、空間に取り入れる際にはその短所や弱点も知っておかなければいけません。一体どんな短所があるのか、対策もご紹介しますので参考にしてください。

キズがつきやすいのが弱点?実際の影響は?

三層フローリングでは表面の木材の厚みを超える深いキズができてしまうと、張り合わされた中間層や下層部分まで丸見えになってしまいます。そうなると、三層フローリングでは、無垢フローリングのようにキズが味わいのようには見えず、フローリング材を交換することになります。こうした点を考えると、万が一キズがついても味わいとして捉えられる無垢フローリングの方が長く使い続けられる素材と言えます。

水シミに注意!ペットのいる家庭は要検討

無垢フローリングはキズがつきやすいことに加えて、水ジミなどに注意が必要です。たとえばペットのいるお家の場合、粗相や大型犬のヨダレなどでシミがつくリスクも高くなります。水回りやペットのいるスペースはフロアタイルや複合フローリングや合板フローリングを使うなど、場所に合わせて素材を変えることも検討してみると良いでしょう。

収縮や膨張するので掃除が大変なことも

無垢フローリングは空気中の水分を吸ったり放出したりする吸吸湿作用でフローリング材が膨張・収縮したり、反りが出たりします。
そのため、乾燥した冬には無垢フローリングが収縮すると隙間ができ、ゴミが溜まりやすくなります。隙間にゴミや埃が落ちたまま放置してしまうと、夏に膨張して隙間がなくなるとゴミなどを取り出せなくなってしまうので、冬はていねいに掃除機をかけるよう心がけると良いでしょう。

無垢フローリングを長く楽しむためのコツ

無垢フローリングの木目が美しい空間 経年変化や木目を楽しめる 北欧の森

長所だけでなく短所もある無垢フローリングですが、上手な付き合い方を知れば、それほど心配する必要はありません。無垢フローリングを長く楽しむコツを最後にご紹介します。

日常のお手入れ方法とキズがついたときの対処法

キズがつきやすいと言われる無垢フローリングですが、多少のキズであれば濡れた布の上からアイロンでスチームをかければ凹んだキズが水分を吸って膨張し、目立ちにくくなります。

また、軽い水シミなら表面を固く絞った雑巾で拭いたあとスポンジの硬い部分で擦り表面を少しだけ削ればシミ部分を取り除けます。

少しでも綺麗に使い続けるためにも、無垢フローリングを無塗装のまま使うのではなく、表面を塗料で保護して使うことも検討すると良いでしょう。

参考記事
木材を塗装したい!塗料の基本と選び方のポイント

キズやシミも「味わい」として楽しむのもおすすめ

厚みのある無垢フローリングは複合フローリングや三層フローリングと比べて耐用年数が長くなります。なぜなら、無垢フローリングは1枚板の厚みがあるため、表面を削って塗装剤を塗れば、再び美しい木目が復活します。

他のフローリングは長く使い続けると表面材が劣化して張り替えなければいけなくなってしまいますが、キズも味わいとして捉えれば無垢フローリングは他のフローリングよりも長く、そして愛着を持って使い続けられるというわけです。

無垢フローリングはこんな人におすすめ!

さらりとした足触りや、冬の暖かさ、そして何よりも無垢材にしか出せない風合いや味わいを楽しめる無垢フローリング。もちろん短所としてキズがつきやすいなどの弱点はありますが、特徴をしっかりと理解して付き合い方を知ればそれほど心配する必要はありません。
「無垢材にしか出せない風合いや、経年変化が楽しみ」と感じられる方は、無垢フローリングのある暮らしがきっと楽しめることでしょう。
ぜひ、無垢フローリングの特徴を踏まえながら、住まいや大切な空間に取り入れてみてくださいね。