意外と知らないロフトの定義。中二階やスキップフロアとの違いは？
ロフトはしごについて 2024.6.25
#北欧の森 #ロフトはしご
狭小住宅やコンパクトな住宅が増えたことで、限られた空間を有効活用できるロフトが人気を集めています。
しかし、どんなものなのかイメージできても、定義は知らないという方も多いはず。
今回のコラムでは、ロフトの定義と中二階やスキップフロアとの違いを説明します。
ぜひ家づくりの参考にしてください。
ロフトとは？
まずはロフトの定義や条件、注意点などの基本を見ていきましょう。
部屋の一部を2層にした空間のこと
部屋の天井近くに作られた、秘密基地のような小さなスペースを「ロフト」と呼びます。
屋根裏部屋のように完全に個室になっているのではなく、部屋の一部が2層になっていて、同じ空間に作られているのが特徴です。
建築基準法においては「小屋裏物置等」として扱われるため、面積がのべ床面積に含まれません。個室のような使い方をしても建ぺい率や容積率が増えず、固定資産税を抑えられる点がメリットです。
ロフトの条件
ロフトは同じ空間にあればいいわけではなく、建築基準法によって次のような決まりが設けられています。
- ロフトの天井高は1.4m以下であること
- ロフト下の天井高が2.1m以上あること
- 床面積が直下の階の1/2以下であること
- 固定式の昇降機（はしごや階段）が設置されていないこと
上記をすべて満たしていなければ、部屋が2層になっていたとしても違う階層とみなされてしまうため注意が必要です。
それぞれの条件を、もう少し詳しく見てみましょう。
ロフトの天井高は1.4m以下であること
ロフトといえば低い天井が特徴ですが、これは建築基準法によって天井高「1.4m以下」と、制限されているからです。
勾配天井になっている場合は、1番高い部分が1.4m以下になるように天井高を調整する必要があります。
ロフト下の天井高が2.1m以上あること
天井高だけではなく、ロフト下部の天井高にも「2.1m以上」と決まりがあります。
ロフトが面している床部分が範囲になるため、小上がりやスキップフロアの中間層に被っている場合は、上がっている部分から天井までに2.1m以上必要です。
ロフトの天井高を1.4mにするとしたら、室内の天井高には4m近く必要になると覚えておきましょう。
床面積が直下の階の1/2以下であること
ロフトの面積には「直下の階の1/2まで」という制限があるため、好きな広さで作れるわけではありません。
たとえば6畳（約11�屐砲了劼匹睇�屋に作る場合は、3畳（約5�屐飽焚爾砲垢詆�要があります。広いロフトを作りたいのであれば、同時に直下の階の面積も広げなくてはならないのです。
固定式の昇降機（はしごや階段）が固定されていないこと
建築基準法において、固定式の昇降機を使って上がる部分は“階層”とみなされます。
そのため、階層ではなく小屋裏物置として扱われるロフトには、はしごや階段のような昇降機の固定が禁止されています。
ロフトに引っ掛けられるはしごのイメージがあるのは、この決まりが理由です。
造作の階段や固定はしごも禁止のため、注意してください。
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ロフトと混合されやすいもの
“同じ空間で層を分ける”のはロフトだけではなく、中二階とスキップフロアも同じです。
とても混同されやすいのですが、それぞれ空間を設ける目的が異なります。
中二階（メザニン）
物置や寝所として使われることが多いロフトに対して、中二階（メザニン）は階段の踊り場に作られ、主に書斎やワークスペースとして使われます。
ほかにも次のような違いがあります。
- 天井高を1.4mよりも高くできる
- 床面積に含まれる
- 階段を作れる
ロフトには天井高や面積、昇降機の固定に制限がありますが、中二階には決まりがないので、縦方向の空間をより有効活用できる点がメリットです。
ただし中二階の面積はのべ床面積に含まれるため、建ぺい率や容積率が増え、固定資産税にも影響します。
スキップフロア
スキップフロアは、1つの空間を高さを使って区切るのが特徴です。
階段を数段上がった場所にフロアを設けるため、空間内に複数フロアが存在します。
ただし中二階とスキップフロアに明確な定義はないので、スキップフロアの家でフロアのことを中二階と呼ぶこともあります。
まとめ
ロフト、中二階、スキップフロアは“同じ空間で層を分ける”点は共通していますが、天井高や面積、昇降機の固定に関する制限や、空間を設ける目的に違いがあります。
名称によって用途が異なるため、どのような空間として利用できるのか、まずはイメージを広げてみてください。
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ロフトはしご/階段
羽目板/フローリング
