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使い方は部位によってさまざま。1本の木からできる建材を知ろう

木材の知識 2024.3.5

私たちが普段目にする建材は、すでに加工されたものがほとんどです。
ですから木のどの部分がどのような工程を経て、今のかたちになっているのかを知る機会はあまりないですよね。

部位ごとに加工方法が異なれば、加工後の使われ方も異なります。
今回のコラムでは、1本の木が建材になるプロセスや、部位ごとにどのような使われ方をするのかをお伝えします。

木が「建材」になるまでのプロセス

針葉樹や雑草がびっしりと生えている森の中 北欧の森

根元に近い幹の部分がもっとも太く、先端に近づくほど枝が増えて細くなっていく木は、1本すべてが丸太になるわけではありません。製材して無垢材になる部分もあれば、接着剤などを混ぜて加工される部位もあります。たった1本の木から、いろいろな建材が作られているのです。

そしてひとくちに「丸太」と言っても、次のように太さによって呼び名や加工方法が異なります。

  • 大丸太:直径30cm以上
  • 中丸太:直径14cm〜30cm
  • 小丸太:直径14cm未満

以上の点を踏まえて、それぞれの部位がどのような建材に加工されるのか見ていきましょう。

大・中丸太からできる建材

直径30cm以上、または直径14cm〜30cmまでの大・中丸太は、用途に応じてカットされるもの、スライスして加工されるものに分かれます。

カットされた木材は柱や梁材などの構造材や板材などに使われ、スライスされたものはつき板や合板、積層材へと加工されます。

小丸太からできる建材

直径14cm未満の小丸太は、その小ささからそのまま建材として使うことはできません。スライスしてひき板にしたり小さくカットしたり、加工が必要です。ひき板にしたものは重ね合わせて積層材に、カットものは組み合わせて集成材として使われます。

枝からできる建材

木を丸太に製材するときに切り落とされる枝も、しっかりと有効活用されています。
粉砕機にかけてまずはチップの状態にし、そこからさらに小片化するものと、繊維化するものに分けます。木の品種によってはチップ状態のまま、燻製用のスモークチップになることも。

建材へと加工する場合は、小片と繊維はどちらも樹脂接着剤を混ぜて成形します。
小片からはパーティクルボード、繊維からはMDFやハードボード、インシュレーションボードができます。

部位ごとに加工された木の特徴は?

針葉樹や雑草がびっしりと生えている森の中 北欧の森

1本の木からさまざまな建材が作られていますが、どのような部分に使われているか、どのような特徴があるのかも気になるところです。建材ごとに、用途や特徴を見ていきましょう。

積層材・集成材

積層材・集成材は、住宅の主要部分に使う構造用、階段やカウンター、造作家具などを作る造作用に分かれます。重ねたり、組み合わせたりした建材を構造材として使うのは心配かもしれませんが、実は強度は無垢材の1.5倍もあるのです。そのため、積層材・集成材を構造材に使用する住宅会社も増えてきています。

合板

厚くスライスした木材を、繊維方向が直行になるよう重ね合わせてできた合板は、安価さと加工のしやすさが特徴です。化粧用や構造用、型枠用など用途によって、使いやすいようにサイズが分かれています。

そしてひとくちに「合板」といっても、ラワン合板やシナ合板、ポプラ合板、針葉樹合板など種類もさまざま。使用箇所や仕上がりの見た目も異なります。

パーティクルボード

木材の小片に接着剤を加え、高温・高圧で成形したパーティクルボードは、材質の均一さが特徴です。遮音性や断熱性に優れていることから、床や壁の下地材によく使われます。
住宅の壁材として最近人気のOSBパネルも、小片のサイズが大きいだけでパーティクルボードの一種です。

インシュレーションボード(軟質繊維板)

繊維板のなかで最も柔らかく扱いやすいのが、インシュレーションボードです。多孔質なことから、断熱性、保温性、吸音性、透湿性などに優れており、防音や結露防止など、さまざまな目的で使用されます。

MDF(中密度繊維板)

繊維状にした木材に接着剤を加えて成形したMDFは、表面の滑らかさと加工性の高さが特徴です。その扱いやすさから、住宅の内装下地や耐力壁、カウンターや棚板、巾木などに使われることもあります。

ハードボード(硬質繊維板)

MDFよりもより強固に作られたのが、ハードボードです。強い曲げ強度を持っているため、金属のように曲げ加工をすることができます。

しかしその強固さから、カットがしづらく加工性は高くありません。主に内装の養生板や家具の裏板、自動車内装部品など、強度が求められる場所に使用されます。

まとめ

今回紹介したように、さまざまな建材が1本の木から作られています。
木の部位や加工方法によって特徴も使用箇所も異なるため、加工のプロセスを知るとどの建材を使うか悩んだときのヒントになるはずです。

今回得た知識をぜひ、建材選びに役立ててくださいね。