知っているようで実は知らない「木」について
木について 2023.7.10
山や公園、庭などに生えていたり、住宅や家具などに加工して使われていたり、私たちの生活に「木」はとても身近なものです。
普段何気なく目にしている「木」は、いったいどんなものなのか、そしてどんな種類があるのか、みなさんはご存じですか?
今回のコラムでは、知っているようで実は知らない「木」についてお伝えしていきます。
「木」ってどんな植物?
ひとくちに「植物」といっても、木だけではなく、草・花・苔などいろいろな植物があります。そのなかで「木」はどんな植物なのでしょう? そしてどのくらい生きられるのでしょうか?
木のほとんどは種から生えてくる
植物はいろいろな生え方をします。
草花のように“種”から芽が生えるものもあれば、苔のように胞子を飛ばして生えるもの。切り株から新しい芽が出て育つ木や、竹のように地面に張りめぐらせた根から新しい芽(タケノコ)を出す木もあります。
品種によっていろいろな育ち方をしますが、ほとんどの木が草花のように“種”から芽が出て育ち、木になります。どんなに大きな木も、元々は1つの小さな種だったのです。
植物のなかでも1番長生き
木は植物のなかでも1番長生きです。
草花の寿命が1〜2年ほどなのに対して、木は数百年、数千年生きることもあります。
日本で1番長生きだといわれているのが、鹿児島県の屋久島にある「縄文杉」です。化学的計測値で樹齢は2,500〜2,700年といわれていますが、幹周の大きさからは7,000年以上ではないかと推定されたこともあります。(諸説あり)
しかし世界には縄文杉よりももっと長寿な木がたくさんあり、アメリカのカリフォルニア州にある世界で1番長生きの木は、なんと樹齢4,700年。5,000年近く生きている木があることは驚きですが、発見されていないだけでもっと長生きしている木もあるのではないかといわれています。
加工されるときには生きた年数だけ使える木に
長生きする木がある一方で、都市開発や材木の生産のために伐採されてしまう木もあります。材木として伐採される木の樹齢は針葉樹で40〜60年、広葉樹は80〜100年ほどです。
「長生きできる木を、加工のために伐採するのはなんだかかわいそう」と感じるかもしれませんが、木は切られたからといって、そこで命が終わってしまうわけではありません。
木は伐採されたあとも森で生きた年月だけ生きるといわれており、100年生きた木で造った家具や建材は、100年使えるといわれています。
家具や建材になった木も生きていると知れば、より一層大切に使いたいと思えますよね。
木には大きく分けて2種類ある
サクラやスギ、ヒノキなど、木にはさまざまな品種がありますが、たくさんある品種は大きく「針葉樹」と「広葉樹」の2種類に分けられます。そして針葉樹と落葉樹のなかでも、さらに「落葉樹」と「常緑樹」の2種類に分かれ、木は大きく4種類に分かれているのです。
木の種類は、どのように見分けるのでしょうか?
葉の形で見分けられる「針葉樹」と「広葉樹」
木の種類は、葉の形で見分けることができます。
文字通り、針のように細くとがった葉をしているのが「針葉樹」。そして平べったく広がっている葉をつけるのが「広葉樹」です。
針葉樹と広葉樹の代表的な品種を見てみましょう。
針葉樹 | スギ・ヒノキ・アカマツ・イチョウなど |
広葉樹 | ナラ・ウォルナット・ブナ・アカシア・サクラなど |
葉の形を思い出してみると、花粉症の時期にニュースでよく目にするスギの葉はチクチクしていて、サクラの葉は横に広がってますよね。このように、木の種類は葉の形で簡単に見分けられます。
葉の色で見分けられる「落葉樹」と「常緑樹」
針葉樹と広葉樹は、さらに2つの種類に分けられます。
日本では秋から冬にかけて葉が落ちる「落葉樹」と、1年通して葉がついている「常緑樹」です。常緑樹もまったく落葉しないわけではなく、新葉が出る時期に少しずつ入れ替わるため、常に葉が残っているように見えます。
みなさんも聞いたことがあるであろう木の代表的な品種を、ここまで紹介した4種類に分類してみましょう。
常緑針葉樹 | ヒノキ・スギ・サワラ・アカマツ・モミなど |
落葉針葉樹 | カラマツ・イチョウ・メタセコイアなど |
常緑広葉樹 | クスノキ・タブノキ・シラカシ・キンモクセイなど |
落葉広葉樹 | サクラ・ブナ・ウォルナット・ナラ・ブナなど |
これらの種類のなかでは落葉針葉樹がもっとも少なく、落葉広葉樹がもっとも多くなっています。木の見た目で品種は判断できなくても、葉の形や季節的な葉の色を見れば、種類は簡単に分類することができます。
「木」を知ると、おもしろい
普段何気なく目にしている「木」は、私たちの生活に身近すぎて知っているようで知らないこともたくさんあります。記事を通してはじめて知った知識もあったのではないでしょうか?
木の種類と特徴を知っておけば、庭木を選ぶときはもちろん、材木や家具を選ぶときにも役立ちます。そして育つまでのストーリーや特徴から選んだ木には、より愛着がわくはずです。
今回得た知識をぜひ、さまざまな場面で活かしてくださいね。
Category
商品カテゴリー
羽目板/フローリング
ロフトはしご/階段